阪神大震災をきっかけに、国会が地震対策の見直しを始めている。議事堂は関東大震災(1923年)発生時に建設中だったが被害はなく、震度7(激震)の地震にも耐えるとされているが、これまでなかった備蓄食料として米国製宇宙食を大量購入するほか、本会議場の改造も進めている。
宇宙食は、米航空宇宙局(NASA)がアポロ計画以降使用している保存期間二十五年の缶入のドライフーズ。中身はチキンなど三種類のシチューで、クラッカー、ミネラルウオーターとともに常備する。
見直し計画によると、衆院は国会議員、秘書、事務局職員ら四千人に加え、避難住民千人の計五千人が三日間暮らせるだけの宇宙食四万五千食を三年がかりでそろえる。電話回線が使えない場合に備えて四ヵ所の議員宿舎や議長公邸など計八ヵ所の関係施設に無線機を設置し、衆院本館内の業務部と自力で連絡を取れるようにする。参院は本会議場の照明の周りに、ガラスが飛散しないようステンレス製のネットを張り終えた。天井にはステンドグラスがはめ込まれているため、プラスチック板で覆い、ガラスの落下を防ぐ。